日本銀行政策金利

Bank of Japan

豪ドル・円 FX を始めるなら次ぎに知っておかなければならないのが、日本銀行。
日本銀行はわが国唯一の中央銀行です。
資本金は1億円と日本銀行法により定められています。
そのうち 55,008千円(平成27年3月末現在)は政府出資であり、 残りは民間等の出資、かなり小さな会社です。

日本銀行総裁

日本銀行の総裁は
黒田 東彦 (はるひこ)
東京大学法学部卒業
オックスフォード大学経済学研究科修士課程修了
2013年3月20日に総裁就任。
東を「はる」と読むのはかなり難しい。
春、東から吹いてくる風のことをこち(東風)と言います。
だから「東」を「はる」と読むようです。

日本銀行 Web Site

日本銀行のウェブサイトは
http://www.boj.or.jp/
にあります。
もちろん日本語のサイト。
英語版もあります。

日本の政策金利

日本銀行は政策金利を決めています。
日本の政策金利は「無担保コール翌日物」 0.1% がこれに当たります。
「金融機関が保有する日本銀行当座預金に▲0.1%のマイナス金利を適用」
しているため世の中では日本はマイナス金利だといわれています。
ちなみに、2008年12月から日本の政策金利は 0.1% のままです。
日本の市中銀行の元締めである日本銀行はそう簡単には、銀行経営を締めつける マイナス金利を適用することができないのです。
どんどん切下げられるオ-ストラリアが羨ましいですね。

日本銀行政策金利発表スケジュール

政策金利発表スケジュールは、RBA のように、きちっと決められてはいないようです。
とりあえず、2016年11/1(火)と12/20(火)の予定は決定のようです。
2017年の予定は未発表のようです。
日銀金融政策決定会合決定内容・発表時間実績は、11:41~13:54 です。
実にアバウトですね。
時間に厳格な日本人の気質はどこにいってしまったのでしょう。
月初め第一火曜日現地時間 14:30 分発表
と決めている RBA を見習ってほしいものです。

日本銀行政策金利の決定

それでは、日本銀行はどのように政策金利を決めているのでしょうか。
日銀は金融政策のための適切なターゲットを設定しています。
それが、インフレ目標2%です。
でもこれが、ずっと達成できていません。
端的にいえばマイナスしない限りもう政策金利を切下げることができないからです。
だから、非常手段で国債を買い金融緩和することにより、インフレにしようとしていますがうまく行きません。
当たり前といっていいかもしれません。
2016年6月末で日銀が保有する日本国債の残高は398兆円。
保有者全体に占める比率は36.0%。
それぞれ過去最高を更新しました。
残りは国内銀行が割合は21.1%、海外勢の割合は10.0% となっています。
こんなに買ったのにまだ、インフレにならない。
おかげで、国債は利率的に短期よりも長期の方が不利になってしまいました。
長期金利の方が有利でないのは異常、これをイールドカーブ(Yield curve、利回曲線)が正常でないと言うらしい。

イールドカーブってなに?
残存期間が長いほど現金として返ってくるのに時間が掛かるというプレミアムがついたり、 金利変動リスクが高まることなどから、通常は利回りは残存期間が長くなるほど高くなり、 イールドカーブは右上がりの曲線となる。
短期の債券と長期の債券の金利差が大きくなると、傾斜が急になる。
これをスティープ化と呼ぶ。

正常にすべきということで、日銀は 9/21日
短期政策金利が実質-0.1%となるように、
10年物国債金利がゼロ%程度で推移するように
長期国債の買入れを行うと言い出しました。
また、買入れ額は、年間増加額約80兆円をめどとしました。
イールドカーブが過度にフラット化したり、マインド面の影響が出る可能性を排除するために、 適切なイールドカーブの確保を図るとしています。
「イールドカーブ・コントロール」という形にしたわけです。
「量的・質的金融緩和」に加えて 2016年1月にマイナス金利導入を決定して以来、 イールドカーブが非常に低下しフラット化しているという形で影響が非常に大きく出ていることからも、 マイナス金利と国債の大幅な買入れという組み合わせが、イールドカーブ全体に十分大きな影響を与え得ることが 分かったので、そうしたことも踏まえて「イールドカーブ・コントロール」を決めたと言っています。
これで、デフレ脱却ができるのでしょうか。
考えてみれば、いくら中央銀行と言えども、政策金利としての短期金利とは違う長期金利をコントロールする と発表したこと自体、かなり無理があるのではないでしょうか。
長期国債金利をあげるには、安く長期国債を買う必要があります。
高く買うことは可能と思いますが。
言い換えれば、だれかが安く長期国債を売る必要があります。
日銀が安く売ったら金融緩和にならないし、実務的に難しいような気がしますが、どうなんでしょうか。
結局のところ、政策金利をマイナスにしないとインフレは脱却できないと考えるのは私だけでしょうか。

日本銀行の次の一手

黒田総裁は2016/9/26日の講演で今後の金融緩和について
「マイナス金利の深掘りと長期金利操作目標の引き下げが中心手段になる」と述べました。
それしかないのでしょう。
マイナス金利政策は良策ではないかもしれません。
力強い経済成長のためにはむしろ大幅な賃上げなど、大胆な対策に官民挙げて取り組む必要があります。
金融政策頼みはやめたほうがいい。
安倍晋三首相は9/26日召集された臨時国会の所信表明演説で
「アベノミクスを一層加速し、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げる」
と強調しました。
その通りだと思います。
ただ、デフレでも過度でなければ、それなりにいいところがあるのではないでしょうか。
円高で海外の良いものを安く買えるのはすばらしいですよね。

これで、日本銀行政策金利についての記述は終わりです。
引き続き、ニュージーランド準備銀行政策金利について述べたいと思います。


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