豪ドル/円、NZD/円レ－ト比較

豪ドル/円、NZD/円レ－ト比較概要

豪ドル/円、ニュ－ジ－ランド･ドル/円のレ－ト比較をしてみたいと思います。
豪ドル/円は、その歴史的背景と地理的条件からも非常にニュージーランド･ドル/円依存が強く、その関係は相関している状態と言えます。
その相関係数(*1)は 0.8～0.9 で、その値動きはほぼ同じと言うことができます。
相関係数については後述します。
ニュージーランドはＧＤＰの３割が輸出で、その内の17％がオーストラリアとなり、オーストラリアの景気動向で一喜一憂する国と言っても良いと思います。
又、19％輸出しているのが中国で、ここでも中国経済の影響を感じる事ができます。
オーストラリアの主要貿易相手国
　輸出　　1:中国　2:日本　3:米
　輸入　　1:中国　2:米　　 3:日本
ニュージーランドの主要貿易相手国
　輸出入　1:中国　2:豪　　3:米
(出典：外務貿易省統計 2015年)
オーストラリアは人口が多く(約2,413万人-2016/6月）、ニュージーランド以外にも取引が多いのですが、人口の少ないニュージーランド(約469万人-2016年)の主要貿易相手の第２位は、輸出・輸入のどちらも隣国のオーストラリアです。
オーストラリアと距離的に近いニュージーランドは、オーストラリアと取引することが多く、豪ドルに追従するような値動きをすることがよく理解できます。

相関係数(*1)

相関係数の定義等についてはこちらを参照してください。
相関係数は -1～+1 の間の値になります。
相関係数について話すときには
「強い正の相関がある」とか
「弱い負の相関がある」という言葉がよく使われます。
「強い正の相関がある」とは
相関係数が 1 に近い値のときを意味しています。
「弱い負の相関がある」というのは
相関係数が 0 に近いけれど負の値のときを意味していて、
「変数xが大きいほど変数yの値が小さい値を取る傾向があるがその傾向は弱い」
と言い換えることができます。
相関の強さをまとめると
　0.0～±0.2 (ほとんど)相関がない
±0.2～±0.4 弱い相関がある
±0.4～±0.7 相関がある
±0.7～±0.9 強い相関がある
±0.9～±1.0 (ほぼ)完全な相関がある
となります。
しかしながら、これは目安のようなものなので、一概に相関係数だけで判断できない部分もあります。
そのため散布図と見比べることが必要になります。
この散布図をいかに作るかがポイントになります。

豪ドル/円とNZD/円の散布図を作成

散布図は
｢縦軸、横軸に２項目の量や大きさ等を対応させデータをプロットしたもの｣
と定義されています。
今回は、豪ドル/円とNZD/円のロ－ソク足を重ねて表示すればよいのではないかと思ってやっていろいろやってみました。

２つのロ－ソク足を並記
豪ドル/円とNZD/円のロ－ソク足を並記してみました。
でも、豪ドル/円のロ－ソク足が上部に、NZD/円のロ－ソク足が下部に表示されるだけで、２つのチャ－トを個別に見ているのと余り変わりはありません。
NZD/円＋６円して２つのチャ－トを重書き
豪ドル/円は NZD/円と比べ約６円高いので、NZD/円＋６円として２つのチャ－トを重書きすればよいのでは？
アイデアとしては素晴らしかったのですが、これでは２つのロ－ソク足が重なってしまいよく分からないことに。
NZD/円＋６円のチャ－トを折線に
次ぎに考えたのが NZD/円＋６円のチャ－トを折線にすればよいのでは、
高値、安値、終値の３本の折線にしてみました。
こうすると、豪ドル/円のロ－ソク足がはっきり見え、NZD/円＋６円の折線チャ－トもきれいに見えます。
さらなる改善
豪ドル/円とNZD/円の相関係数は 0.8～0.9 すなわち50本ロ－ソク足があると40本はほとんど同じように動くのですが、後の10本は同じようには動きません。
肝心なのは、この10本がどのように動くのか知りたい、そうすれば２つのチャ－トから豪ドル/円の動きを把握できるはず。
ということでもう少し考えてみました。

相関しない時の動き

豪ドル/円とNZD/円の動きが相関しないときお互いはどのように動くのか知りたいですよね。
互いが反対方向に動けば、相手側の高値、あるいは安値に、
上昇速度が相手より速ければ、相手側の高値に、
又、下落速度が相手より速ければ、相手側の安値に、
近づくのではないか、
それならば、NZD/円の高値、安値の幅を広げたらよいのではないかと考えました。
これからその具体策について説明します。

NZD/円の高値、安値の幅

豪ドル/円は NZD/円と比べ約４円高いので、高値、安値、終値を一律に、NZD/円＋６円としてしまうと、豪ドル/円と NZD/円の動きが相関しないとき、相関性がどのくらいないのかよく分かりません。
そこで、NZD/円の補正値を
NZD/円高値･補正値 = NZD/円(高値)＋8.0 円
NZD/円安値･補正値 = NZD/円(安値)＋4.0 円
NZD/円終値･補正値 = NZD/円(終値)＋6.0 円
として見ました。
こうすると、豪ドル/円は NZD/円の補正値の間を動くことになります。
すなわち、
NZD/円高値･補正値が上値(＋２α)
NZD/円安値･補正値が下値(－２α)
のように振る舞ってくれます。
そして、豪ドル/円はこの上/下値(±２αライン)をほぼ突き抜けていかないのです。
さらには、ラインウォ－クを止めてライン変更するときは、NZD/円終値･補正値(０αライン)で一旦休憩します。
これは、少なくとも、私が検証した
2017年2月27日～現在(2017年8月19日)まで
の期間については、正しいと言うことができます。

豪ドル-NZD/円比較チャ－ト表示

それでは、豪ドル-NZD/円比較チャ－ト3-4月と5-6月分を表示します。
赤線：上値(＋２α)
NZD/円高値･補正値 = NZD/円(高値)＋8.0 円
青線：中心( ± ０ α)
NZD/円終値･補正値 = NZD/円(終値)＋6.0 円
黒線：下値(－２α)
NZD/円安値･補正値 = NZD/円(安値)＋4.0 円
としています。

豪ドル-NZD/円比較チャ－ト 3-4月

豪ドル-NZD/円比較チャ－ト 5-6月

これで、豪ドル/円、NZD/円レ－ト比較についての記述は終わりです。
引き続き、豪ドル/円、NZD/円レ－ト比較 7-10月について述べたいと思います。

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豪ドル/円、NZD/円 レ－ト比較