遅行スパン

遅行スパン PLL-B 位相同期方法

遅行スパンを実体ロ-ソク足に同期させる方法についてさらに説明していきます。
まずはその手順をフロ-にしたものを下記に示します。

手順フロ-

前提条件として、デ-タはN個(N期間)
owa(1)~owa(N)
を用意します。
そして比較期間を h とします。

基本比較期間平均値計算

基本比較期間内の各終値の平均値 Avg(1) の値を計算します。
数式で示すと下記のようになります。

平均値 Avg(1)

比較期間平均値計算

比較期間の平均値 Avg_m を求めます。

平均値 Avg(m)

ここで、
k = m + n - 1
m:(h+1),・・・・・・,(N-h)
n:1,2,・・・・,h
となります。
そして、基本比較期間の平均値 Avg(1) との差分 ΔAvg(m) を計算します。
ΔAvg(m) = Avg(m) - Avg(1)

偏差σ(m)を求める

基本期間 h とここから h 以上離れた期間を ΔAvg(m) を補正しながら比較しその偏差σ(m) を求めます。
数式で示すと下記のようになります。

偏差σ(m)

k = m + n - 1
m:(h+1) ・・・・・・ (N-h)
n: 1 ・・・・・ h

偏差σ(m)の最小値を求める

以上の計算を比較期間 h を 1期間ずつ増やしながら偏差σ(m)を求めその最小値を求め、その時の
Avg(m)、ΔAvg(m)、終値 owa(m-1)
を求めます。
これで、現在の値動きに一番近い過去の値動きの位置を知ることができました。
例えば m = 30 の結果がえられたとすれば、30期間前の動きに同期して現在の価格が形成されていることになります。

位相比較器完成

ここまでで位相比較器ができあがりました。

PLL Band 概念図

すなわち、過去及び現在の値動をN分割し、位相比較することができました。
余りに分割比(比較期間) N を小さくしてしまうと位相比較する意味がなくなってしまいます。
経験上 N は10~20ぐらいにするとよいようです。
個人的には、13 がよいように思います。
そして、許容偏差フィルタすなわち最小偏差σ(m)の値は 0.5 以下とすべきようです。
これで、値動予測をすることができます。

これで、遅行スパン PLL-B 位相同期方法の説明は完了です。
引き続き、遅行スパン PLL-B 位相同期の実際について説明していきます。
長くなりましたのでここで一旦切りたいと思います。


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